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園長ブログ

インフルエンザについて

インフルエンザが流行る時期になりました。症状や予防策、万が一かかってしまった時の対応や怖い合併症についてもう一度確認しておきましょう。覚王山インターナショナルプリスクールでも手洗いの奨励、タオルを共有しない、咳をしているお子さんにマスクを着用してもらうなど予防を行なっています。ご家庭でもお子さんの体調管理をお願い致します。

インフルエンザってなに?−インフルエンザと風邪は違う

一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。
一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。

インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3型があります。このうちA型とB型が流行的な広がりを見せます。ウイルスの表面にはHAタンパクとNAタンパクの2種類のタンパクがとげのように突き出ていて、このとげはウイルスによって型が違うため、あるウイルスに対して抗体を持っていても、違う型のウイルスには効果がありません。そして、インフルエンザウイルスは不定期に遺伝子の一部を変化させ続けて人間の免疫から逃れて生き延びています。インフルエンザが毎年流行するのはこのためです。
そのため、去年の接種では効果がない為、インフルエンザの予防接種は毎年接種する必要があります。

インフルエンザの症状

高熱、全身倦怠が典型的な症状です。
インフルエンザは、ウイルスが患者のくしゃみや咳などと一緒に吐き出されて感染します。ウイルスは喉や鼻の中の粘膜に付着するとすぐに増え始め、1~5日(平均2日)の潜伏期間を経て急に症状が現れます。
38度以上の熱が出て、全身のだるさや筋肉痛、頭痛を伴います。やや遅れて鼻水や咳、下痢などの症状も現れます。ただし、小さな子供の場合、全身のだるさや筋肉痛、頭痛などの症状ははっきりしません。症状は2~3日で落ち着きますが、場合によっては1週間近く長引くことがありますので、注意が必要です。

インフルエンザにかからないためにはどうすればよいですか?

1) 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効と報告されており、日本でもワクチン接種をする方が増加する傾向にあります。

2) 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触や飛沫感染などを感染経路とする感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。

3) 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。

4) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。

5) 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に御高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布製マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。

インフルエンザにかかったかもしれないのですが、どうすればよいのですか?

1) 人混みや繁華街への外出を控え、無理をして学校や職場等に行かないようにしましょう。

2) 咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、飛沫感染対策を徹底しましょう。インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴(飛沫)による飛沫感染です。たとえ感染者であっても、全く症状のない(不顕性感染)例や、感冒様症状のみでインフルエンザウイルスに感染していることを本人も周囲も気が付かない軽症の例も少なくありません。したがって、周囲の人にうつさないよう、インフルエンザの飛沫感染対策として、普段から咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと咳やくしゃみが出るときはできるだけ不織布製マスクをすること。とっさの咳やくしゃみの際にマスクがない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を覆い、顔を他の人に向けないこと、鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うことなどを守ることを心がけてください。

3) 安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です。

4) 水分を十分に補給しましょう。お茶でもスープでも飲みたいもので結構です。

5) 高熱が出る、呼吸が苦しいなど具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう。

6) また、小児、未成年者では、インフルエンザの罹患により、急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロと歩き回る等の異常行動を起こすおそれがあります。自宅で療養する場合、インフルエンザと診断され治療が開始された後、少なくとも2日間は、小児・未成年者が一人にならないなどの配慮が必要です

インフルエンザによる怖い合併症

熱性けいれん
発熱に伴って、手足が突っ張っり、全身にけいれんを起こして意識を失います。白目をむいたり、唇が紫色になることもあります。発熱が未熟な脳に刺激として伝わることが原因です。多くは熱が急に上がっていく時にけいれんを起こします。普通は十数秒から2~3分程度で治まり、熱性けいれんの発作だけで運動障害や知能障害などの後遺症は残りません。
ケアと治療
けいれんが起きたら衣服を緩めて、顔を横に向けて平らなところに寝かせます。口にものをいれたり、揺すったりして刺激を与えてはいけません。
たいていの場合は、数分以内に治まりますが、10分以上続く、何度も繰り返す、けいれんが治まっても意識が戻らない時は脳炎・脳症の可能性もあるのですぐに受診してください。治療にはけいれんを抑える薬を使います。

インフルエンザ脳炎・脳症
インフルエンザウイルスに感染して脳に炎症を起こすのがインフルエンザ脳炎、ウイルス感染は不明ですが、脳炎と同じような症状が現れるのがインフルエンザ脳症です。いずれも急な発熱に続いて呼びかけても反応がない、ぐったりとしてウトウト寝てばかりいるなどの意識障害が現れ、けいれんを伴うこともあります。
ケアと治療
どちらも命を落とすこともある病気で、回復しても運動機能や知能に障害が残ることがあります。高熱が続き、意識障害があったり、けいれんが10分以上続くようなときはすぐに医師の診察を受けてください。
今の段階では脳炎・脳症を根本的に治療する方法はありませんが、脳のむくみを取ったり、けいれんを抑えるといった対症療法が行われます。治療法は年々進歩しています。

インフルエンザ脳炎・脳症と解熱剤の関係は?
解熱剤はインフルエンザの根本的な治療薬ではなく、症状を和らげるための薬なので、熱があっても水分が取れてわりと元気があるときにまであえて使う必要はないでしょう。しかし、高熱のため眠れない、ミルクがのめない、食事が取れないなどの場合には、多少でも熱を下げて眠れるようにしたりミルクや食事が取れるようにするため解熱剤を使うことがあります。
子供のインフルエンザの場合、解熱剤の一部にはインフルエンザ脳炎・脳症の症状を悪化させたり、ライ症候群のきっかけとなる可能性があるため、原則としてアセトアミノフェン以外は使用しないことになっています。解熱剤の成分が分からない時は医師や薬剤師に必ず確認しましょう。また、大人や上のお子さんの解熱剤を使うのも避けてください。

中耳炎
グズグズと機嫌が悪く泣いてばかりいて、しきりに耳をいじったり耳を触れられると嫌がる場合は急性中耳炎の疑いがあります。鼻や喉に付着したウイルスや細菌が耳管をを通って中耳にはいり、炎症を起こす病気です。中耳に膿がたまると鼓膜にかかる圧力が高くなり、耳がひどく痛みます。合併症のなかでも最も多くみられます。
ケアと治療
細菌が入った場合には抗生物質で治療します。炎症がひどい時は、鼓膜を切開して膿を出すこともあります。鼓膜は数日後にはくっつくので、切開した穴があいたままになる心配はありません。受診する前に自然に鼓膜が破れて膿が出ている場合は、抗生物質の点耳薬などで治療することもあります。熱が高いケースも多いので水分補給をしっかりし、痛がる場合は冷たいぬれタオルを耳の後ろにあてて痛みを和らげてあげましょう。

気管支炎
熱が続き、激しい咳が続く時は気管支炎(肺炎のケースも)の疑いがあります。ウイルスそのものや細菌による二次感染が原因でコンコンという乾いた咳が出て、しだいにたんがからんだゴホンゴホンという湿った咳に変化します。炎症がひどくなると気管支が狭くなるので呼吸困難を起こしたり、肺炎を起こしたりします。
ケアと治療
咳がひどいと体力を消耗し、病気が治りにくくなります。気管支炎の症状が現れるのは、インフルエンザの熱が出てから2~3日後になるため、一度受診していても再受診する必要があります。たんを出しやすくする薬や気管支を広げる薬を使い、細菌感染が原因の場合は抗生物質も使います。
離乳食やミルクを一度にたくさん食べると咳が出た時に吐きやすくなるので、少量ずつ、こまめに与えるといいでしょう。

肺炎
何日間か高熱が続き、激しい咳が出て、普段より呼吸が荒く苦しそうなときは肺炎の疑いがあります。ウイルスや細菌が肺に侵入して炎症を起こす病気です。インフルエンザの合併症には、ウイルスそのものが原因となるケース、ウイルス感染がきっかけとなって細菌の感染を受けるケースがあり、どちらも症状はほぼ同じです。
ケアと治療
肺炎と分かったら、多くの場合、入院して治療を行います。ウイルス性の肺炎は対症療法で症状を抑え、細菌性の場合は抗生物質を使います。呼吸困難がひどい時は酸素吸入を行い、脱水症状を起こしている場合は点滴をします。赤ちゃんは症状の進行が早く、急変することもあるので、しつこく咳が続き苦しそうな時は早めに受診しましょう。

 

参照:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html